ハンナの憂い

不妊治療中のクリスチャンのブログです。

芸能人の結婚報道に思ったこと

最近話題のある若い芸能人カップルの結婚に関して、あるメディアがこんな記事を書いていました。

要約すると、芸能人の結婚が30代以降ばかりになってきている中、20代で結婚した2人にはモデルケースとなってもらって、世の中の晩婚化のストッパーになってもらいたい。かつ子どもも望んでいるようだから、少子化を抑制する役割も期待される、という内容でした。

 

結婚を祝福する記事なのに、感動もほっこりもなく、違和感しか覚えませんでした。

 

まず何歳で結婚するか、そもそも結婚するかしないか、何人子どもを育てるかなんて非常にプライベートなことに、他人が口出しするべきではないというのが1点。

次に、たった1組の、それも特別な立場にいるペアの結婚というミクロな話を、晩婚化・少子化など経済的・社会的に複雑な事情も絡んでいる世間一般のマクロな話と結びつけていることへの違和感が1点。

そして個人的に一番気味悪く感じたのは、若く結婚したなら子どもをたくさん産めるだろうという前提に基づいて書かれている点です。

私自身25で結婚し、その後は今回に至るまで不妊でしたが、若いから不妊のわけがないと思われたのでしょう、親戚から「いつになったら子どもを作るんだ」と言われて非常に不快な思いをしました。

不妊でなかったとしても、キャリアややりたいことを優先させたり、夫婦2人の時間をしっかり持ちたかったり、各家庭で様々な事情があります。

各自の個人的な事情で、たまたま若いうちに結婚する選択をしたカップルに、そんな無意味な圧力をかけないでほしいと思うのです。

 

さらに言えば、日本の晩婚化・少子化については、芸能人の誰々が結婚したから、出産したから、私たちもしよう!というような幼稚な次元ではないはずです。
もしそんなことなら、とっくに解決しているでしょう。

 

メディアには、若い芸能人の結婚から出た妄想を綴るのではなく、晩婚化・少子化の波の中で生きている国民の声をちゃんとキャッチして、政府や自治体に届くように発信してもらいたいなぁと思います。